ハクビシンってなに?
ハクビシン。なんだかミステリアスで心惹かれる響きだ。
シン(神)はなんだか神聖そうな感じがするし、そのうえハク(白)ときたら、白くて神聖な動物、もののけ姫のモロ(これ↓)を彷彿とさせる。
※ モロはただの白狼なので厳密には神聖な動物ではないかもしれない
そんなわけで、ハクビシンとはカッパとかツチノコと同じように空想上の生き物だと思っていた。
それに「ハク」「シン」という音は儚げなイメージだし、「ビシン」は美人を連想させる 。美しくてシュッとしているミステリアスな動物といえば、…キツネ?
そうして私の中で白いキツネ状の動物というハクビシンのイメージができあがっていた。こんな感じ↓
出典:鳥獣戯画 (ただこれはモノクロなので、作者としては普通のキツネを描いたつもりなのかもしれない)
なんだか幻想的でいかにも異界からの使者という感じがする。
だから、友人の実家でハクビシンが罠にかかったと聞いたときは心底驚いた。空想上の生き物が捕まることなんて有り得ない。しかもその友人は決して空想上の生き物なんて信じなさそうな現実的な人で、そんな彼が空想上の生き物であるはずのハクビシンを何の驚きもなく普通に捕まえたと言っていることにも驚いた。あなたの周りの真面目で常識的な人が、カッパが罠にかかったとツイートしていたら驚くだろう。そんな感じ。
しかしほどなく私のハクビシンに関するイメージは著しく誤っていたことがわかった。ハクビシンは美しい白いキツネ状の異界からの使者などではなく、なんてことはないただのたぬきであった。
ハクビシンには期待を裏切られた。でもアライグマみたいでちょっとかわいいような気もする。写真ももらっていないお見合い相手に名前がかっこよさそうだからというだけで過剰に期待して会ってみたら想像とは全然違ったけどこれはこれでありなのかも、みたいな気持ちだ。ハクビシンにとっては合コンで気に入ってもいない子から品定めされているような気持ちだと思う。ごめんね。