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マイにち×○ざんマイ

20代後半の○○○が、仕事とは無関係のことを毎日きまぐれに書いていきます。短いは正義が鉄則、のはずがたまに長くなる。

「Post Truth(脱真実)」と「オルトファクト」と「フェイクニュース」って何が違うの?

 

トランプ出現で突如登場した3つのキーワード

 

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最近よくメディアなどで登場する、Post Truth/Alternative Fact/Fake Newsということば。

 

日本語でいうと、脱真実(ポスト真実)、代替的(代わりの)事実、偽(ニセ)のニュース。 

ここ最近は、一日一回、少なくとも3つのうちどれかは目にしたり耳に入ってきたりします。

 

この3つのキーワード、意味は微妙に違いそうな気がする一方で、違いがわかりそうでわからない。

どれもトランプ関連とかネット関連のニュースといった似たような文脈で使われているし、「真実」と「事実」」って何が違うんだろう、とか、オルタナティブファクトが嘘の事実だとしたら、フェイクニュースと同じことなんじゃないか、とか考え出すと、結局同じような意味なのかなあと思ったり。

 

結論先出しすると、この3つのキーワードの意味と関係は、こんな感じなんじゃないかと思います。

 

◆ 嘘のニュース(フェイクニュース)が大量に拡散されている。フェイクニュースは、ショッキングだったり面白かったりするので、人々は興味半分で飛びつき、さらに拡散される。

◆ 政府などの権力側からは、権力側に都合のいいような発表や報道をするというのがオルタナティブファクト(オルトファクト)

◆ そして、こういったどんどん流されてくるフェイクニュースやオルトファクトに対して、「本当にそうなのか?」という確認や批判をしないままに、自分の感情的な興味を引く情報だけを選び取る人が増えてきている。これがPost Truth状況。

 

これだけ見てもなんのこっちゃという感じだと思うので、以下ひとつひとつ見ていきます。

 

 

① フェイクニュース

 

これは、そのまま。嘘のニュース。

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アメリカ大統領選挙のときには、ローマ法王がトランプ氏を支持したとか、フェイクニュース(嘘のニュース)が、フェイスブックなどのSNSで大量にシェアされて拡散されました。この大量に拡散されたフェイクニュースが、トランプ大統領の勝利に寄与したのでは、という人もいるくらいです。

 

フェイクニュースなんかは関係なかったという意見のほうが多数派のようですが。。

A new study kills the notion that fake news swung the US election to Trump — Quartz

Stanford study examines fake news and the 2016 presidential election | Stanford News

 

このように、うそのニュースが大量にシェアされて、それが投票行動にも影響してしまったかもしれない、という見方を受けて、フェイスブックなどいくつかのSNSは、最近偽ニュース対策に乗り出し始めています。もっとも、まだ具体的な方策を講じるまでにはいたっていないようですが。

Facebook Launches A New Tool That Combats Fake News

 

また、トランプ氏があることないことどんどんいったりするので、政治家の発言が事実かどうかをチェックする、「ファクトチェック」という言葉もだいぶポピュラーになりました。

 

 

② Alternative Facts (オルタナティブ・ファクト、代わりの事実、代替的事実)

 

この言葉が脚光を浴びたのはかなり最近、今年の1月22日のことです。ちょうど一か月前ですね。

 

それは、トランプ大統領の上級顧問ケリーアン・コンウェイ氏が"Alternative Facts"なることばを使ったことがきっかけでした。

ときに、トランプ陣営の報道官が、トランプ大統領の就任式に集まった人数が(写真等でみるとオバマ大統領の就任式より明らかに少なそうなのに)「史上最大だった」など発言し、うその発言をしたのではないか、と批判されていたのでした。その発言を、コンウェイさんは、「あれは嘘じゃない、"Alternative Facts"を言っただけだと擁護したのです。

 

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50歳でこの若さ!

 

名探偵コナン「真実はいつも一つ」という言葉がありますが、どちらかというと「事実」はいつも1つだけど、むしろ「真実」はいくつもありうると思うのです。

 

つまり、個々の事実から紡ぎだされるストーリーは見方によっていろいろなものがあり得て、そのどれもが「嘘」とまではいい切れない。その意味では真実はいくつもあり得ると思うのです。

 

しかし、その一方で、過去に起こった事実は、1つしか存在しません。だから、事実について、「代替可能」は観念できません。オルト・ファクト、「代替的事実」「もう一つの事実」というのは、字面からして語義矛盾なのです。

 

この意味で、トランプ大統領の就任式に集まった人数が「史上最大だった」という発言は、「事実」か「嘘」かどちらかしかありえません。それを「事実」というのでも「事実ではなかった」というのでもなく、どちらでもない「代替可能な事実」などというのは、ごまかしにもなっていないのではないかと思います。 

 

③ Post Truth(ポスト・トゥルース、脱真実、ポスト真実

 

”Post Truth”ポスト・トゥルース、脱真実、ポスト真実)は、Oxford Dictionariesが、2016年のWord of the Yearとして発表した言葉。

 

その意味(定義)は、Oxford Dictionariesによると、

 

relating to or denoting circumstances in which objective facts are less influential in shaping public opinion than appeals to emotion and personal belief

出典:https://en.oxforddictionaries.com/word-of-the-year/word-of-the-year-2016

 

「客観的事実よりも、感情や個人的思想に訴えるものによって、人々の意見が形成されがちになっている状況」というところでしょうか。

 

Oxford Dictionariesは、Post Truthは、2016年のBrexit(イギリスのEU離脱を決めた国民投票)やアメリカの大統領選挙にみられた現象であることを明記しています。

 

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たしかに、アメリカ大統領選では、「ローマ法王、トランプ支持」などの嘘のニュース(=フェイク・ニュース)が、SNSなどで多くシェアされて、それがトランプ勝利に寄与したといわれました。つまり、客観的事実に反するけど「おースゲー!」的なニュースが、選挙に影響したかもしれない、ということです。すでに述べたとおり、実際どれだけ影響したかはまゆつばものですが。

 

オルトファクトに関しても、トランプ氏は私でもめちゃくちゃだなあと思うようなことを言ったりしますが、彼の支持者の中には、トランプの言うことをそのまま本当だと信じる人もいるようです。

 

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フェイクニュースが大氾濫したのも、オルトファクトが現実に登場したのも、このPost Truth現象が背景にあるのではないかと思います。要するに、

 

「事実がどうか」「真実がどうか」というより、「なんかムカつく」「おもしろい」「フィーリング的にこっちがいい」という情報や意見に人々が飛びつきがちになる(Post Truth状況)

 ↓

フェイクニュース大氾濫/体制は、「正しさ」「正確さ」よりも、大衆に心地よいこと(オルトファクト)を言いがちになる(そのほうが人気が出るので)

 ↓

それらの誤った(あるいは誤っているかもしれない)情報を信じる人がもっと増える

 ↓

さらにPost Truth状況加速

 

というスパイラルなんじゃなかろうか。

 

 

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