マイにち×○ざんマイ

漫画やアニメやアイドルや(サブ)カルチャー的なものをムラのある熱意で語るブログ

ハイキュー!!が色々と凄すぎるので、9つだけ魅力を語らせてほしい

<Table of Contents>

 

8/14追記:44巻まで読みました。なんかもう...異次元に素晴らしくて言葉が出ません。本記事に書いた「漫画の上手さ」は全然変わらず(むしろ加速している)なのですが、「そんなん序の口だよばーーーか!!(`∇´ )イヒヒ」ってな如く、読者の予想や期待を遥かに超えてきたのには感嘆と敬意しかない。そのうちハイキューという名作の意義について書きたいです

はじめに①-ハイキュー!! の魅力に捕まってしまった

コロナウイルスのあれこれで世の中も生活もいろいろと大変になるなか、少年ジャンプ+週刊少年ジャンプの公式アプリ)で4月からGW最終日まで、ハイキュー!!が28巻まで無料になっていたので、読み直していました。

 

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やばい。ハマった。3回読んでしまった。

 

28巻分を3回ってどれだけ暇ですか、という感じなのですが(単純に1話6分くらいだとしても6分x224話x3回=67時間12分。大人としての自分がやばい。でも実際はじっくり読んでるからもっと時間かけてる...多分...)

 

ひさしぶりにすごいハマってしまったので、鉄は熱いうちに打てということで熱量が高いうちにハイキュー!!がどれだけおもしろいかということを書いていきたいと思います。なお、本来こういうのは最新刊まで読んでから書くべきものなのですが、鉄は熱いうちに打てなので、今書きます。ということでまだ30巻までしか読んでいない段階でこれを書いているのですが、基本的な特長は30巻以降も変わらないような気がしています。今後読み進めていくうちになにかあれば随時更新します。

 

 

はじめに②-ハイキュー!!とは(と、魅力の概観)

ハイキュー!!とは、週刊少年ジャンプで連載されているバレー漫画です。 

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これから9つの魅力を語っていくわけですが、大別して、下記の3つにカテゴライズできると思います。

 

   1. 「漫画」の上手さ、「画力」の強さ 

   2.   ストーリー構成の上手さ

   3.   魅力的なキャラクター

 

どれも超普通のことじゃん!!と思われるかもしれません。たしかにいずれも特殊な特徴ではなく、すべて良い漫画にあるべきベーシックなものです。ですが、実際にそれらをきちっと兼ね備えている漫画はなかなかないですよね。ハイキューにはそれがある。まじで完成度高い。やっぱジャンプすげー。

 

魅力① カメラワークが凄すぎる

最初に読んで驚いたのはこれ。カメラワーク、コマ割り、構図。そのまま映像化すれば映画になるのでは?というくらいすばらしいです。

見開きのページ全部を効果的に使って、視覚的に「ぐわっ」ってなります。試合があるたびに「このアングルきたか~~~」「このカメラワークとコマ割りやばい」などと都度唸らせられます。

 

例① 

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第8話「頂の景色」より

 

このアタックの角度とか視界とかすごくないですか?これでこの話のタイトルが「頂の景色」ですよ。この景色を見せられたらバレーにハマる主人公の気持ちを感覚的に疑似体験してしまわざるを得ない。

右のセッターの背景のコマもぜひみてください。セッターがアタッカーを視て彼の跳ぶ位置を計って、トス上げて、アタッカーが踏み込んで、ジャンプして、という一瞬のうちに行われる二人の一連の動きが1ページに美しく詰め込まれている。好き... 

 

例②

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第147話「真っ向勝負」より

 

屈指の名シーンです。①及川さん(受けて立つ方)の「お前の最強の武器で来い」からの→②及川さん目線からの→③日向目線からの→④及川さん目線からの→⑤ダンッ...  ③の指の間から見える及川さんも小さいのにこちらまでハッとさせられるような鬼気迫るいい表情ですよね。シーン見開きで何ページもあるのですが、その間ずっと息できずにページをめくっていました。酸欠になった。

 

ハイキュー!!のカメラワークやアングルの凄さはネットでも多くの人が書いているので、興味のある方はググってみてください。というか、実物読んで感じてください。

 

 

魅力② 表情の「凄み」が素晴らしい(というか怖い)

ハイキュー!! の絵は可愛い系です。普段はこんなかわいいのに...

 

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第97話「上」より



のに...

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第28話「鬼と金棒」、第68話「脱・孤独の王様」、第148話「宣戦布告」第177話「不快な壁」より

 

時々怖い。ゾッとする表情をたまに繰り出してきます。まさに「鬼気迫る」という表現がぴったりの表情です。鬼気...ほんとに鬼みたい。

対峙する相手の目線で描かれるので(身長差とか跪いて見上げる角度とかでわかる)、読者に目の前にこの顔がある恐怖と圧力を感じさせます。強い。

 

どうやらこの作者さん、ハイキュー!!の前は「詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。」という怪談系の漫画を描いていたようなのですよね。 道理でそういう表情が得意なのね。

詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。 コミック 1-3巻セット (ジャンプコミックス)

 


魅力③ 静止画で「動き」と「速さ」と「勢い」を表現する表現力

 

静止画で「動き」と「速さ」と「勢い」を魅せる表現力もすごい。

 

たとえばこれとか。

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第215話「音」、第68話「脱・孤独の王様」より

 

左は跳躍力の凄さがきちんと表現されているし、右は手の勢いとトスがアタックにはまる「ドンピシャ」感がでています。まあこれについてはジャンプの人気漫画なら当然なのかもしれないけど... ジャンプのレベルの高さあらためてやばい。

 

魅力④「成長」の描き方がニクい 

ハイキューは、身体能力しか取り柄がなかったけどバレーは大好きな主人公日向翔陽とその仲間たちが、烏野高校バレー部で様々な試練を経ながら成長していく物語です。

 

ハイキュー!! 41 (ジャンプコミックス)

 

主人公や同じ部活の仲間だけではなく、他校の高校生たちの葛藤や成長のストーリーも丁寧に描いているのがハイキュー!!のいいところ。どういう努力や葛藤や衝突があってここまで来たか、この試合にどんな思いをかけているのか。忘れてしまった若いころの熱い気持ちを思い出させてくれます。 

 

ハイキュー!! 43 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ちなみに、最新刊ではどうやらプロになっているっぽいですね(ネタバレなしで読み進めたいのでなるべく最新の情報には触れないようにしていますが...)。ジャンプのスポーツ漫画は中学高校までのできごとを描くのが通常だと思うので、ハイキュー!!の特殊性(?といえるのかも今の段階ではわかりませんが)については読み進めてから改めて考えて書きたいです。

 

そして、その成長の描き方がなかなかにニクいのです。

ともすると新技を獲得するために超訓練した→習得した!とか、超強い敵を倒すために仲間と協力して瀕死の状態になりながら戦った→勝った!とかが単に愚直に描かれている漫画も多いと思うのですが(勿論その過程を如何にエキサイティングに描けるかも超重要なのですが)、

ハイキュー!! は、単に頑張って練習してレベルアップして敵を倒す、というだけではなく、一つ一つの課題や試練をクリアしていく過程を表現する際の「象徴/シンボル」になるものを使うのが上手いんですよね。

 

例①

たとえば、因縁の(?)青葉城西との試合。

初めて公式試合をした1年生の夏のIH予選(左)では、日向×影山の「変人速攻」が見破られ、敗けてしまいました。

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第68話「脱・孤独の王様」、第147話「真っ向勝負」より

ところが次の春高の公式試合(右)では、同じ「変人速攻」でも、進化した「変人速攻」で最後の1点をもぎ取って勝利。

同じような構図を使うことで成長したということが視覚的にわかりやすく表現されています。

 

例②

そしてもう一つどうしても取り上げたいのが、作者のセンスが光る、主人公日向のよき相棒、影山飛雄の青い青い成長物語。

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第5話「コート上の王様」→第68話「脱・”孤独の王様”」→第224話「返還」より

 

セッターとしての天賦の才能、あくなき上昇志向と負けず嫌いの性格、技術を上げるための努力も一切惜しまない天才セッター影山。しかし、中学時代、自分のレベルについてこられない周りに苛立ち「自分はいいトスを上げているんだからお前らがそれに合わせろ!」という影山は、「コート上の王様」という一見格好いい、しかしその実はきわめて不名誉な通り名がつけられてしまいました(左)。

しかし烏野高校バレー部に入り、日向や先輩と出会って、「仲間との信頼」を覚えた影山は、「脱・孤独の王様」として王冠を捨てるのです(中央)。

ところが、ユース日本代表選抜合宿に参加して、全国レベルの面々の中でみっちり数日間練習をしてきた影山は、部活に戻って再び周囲が自分のレベルについてこられないことに苛立ってしまうのです。「これじゃ王様の復活かな?」と月島(※敵から言われたようなセリフですが同じチームです)に呟かれたものの、「王様でいいじゃん!」スーパーシンプルポジティブ男・日向に言われて気づきを得る影山。思えば王冠を捨ててからスパイカーに合わせすぎていた(天才ゆえにスパイカーの癖にすら合わせたトスを上げることができる)。だけど、スパイカーの良さを引き出して力を120%出させるためには、単にスパイカーの現状の能力や彼らの希望に合わせるのではなく、彼らとぶつかったり彼らをリードしたりしてよいのではないか?そういう意味では「王様」でいいんじゃないか?—ということで、王冠を「返還」されるのです(右)

 

なんだろう、この「コート上の王様」→「脱・孤独の王様」→「返還」というタイトルもいいし、王冠のデザインがセンスめっちゃいいし、全部同じ王冠を使っていることで連続しているストーリー性が強調されているし、「脱・孤独の王様」で終わると思ったら20巻近くを経てまさか王冠が返還されるとは意表を突かれまくったし、王冠被ってるところの背景がゴミ捨て場なのも烏野のカラスとかけているんだろうけど「ハングリー精神」みたいなものが感じられていいし、とにかくいろんな意味でしてやられた。

影山の王冠だけでこんなに長々語れるなんて。憎たらしいー。

 

魅力⑤ 超魅力的なキャラクターとバランスの良い配置

超魅力的なキャラクターが惜しみなく繰り出されるところも間違いなくこの漫画が大人気である大きな要因でしょう!

性格は超がつくくらい個性的であるうえに、バレー漫画だけに身長が高くてイケメン... この世界では高校男子の半分以上が180㎝を超えてます。

 

ハイキュー!! 38 (ジャンプコミックスDIGITAL)

木兎というアップダウンの激しい天才児(185.3cm)をおだて見守る梟谷のフクロウたち

 

主人公のいる烏野高校だけでなく、他校のメンバーもそれぞれ個性的で、各校のキャプテン像、エース像のコンセプトもそれぞれ違って面白いです。しかも、モブに近いサブのキャラクターにまでちゃんとキャラ付けされているので、各校に推しキャラができたり、学校全部を推してしまう箱推し状態になっちゃったりします。

魅力的なキャラクターを挙げていくとキリがないのですが、ほんの少しだけプレゼンさせてください。

 

① イケメン×下衆×努力家

ハイキュー!!の人気キャラのパターンの1つとして、イケメン×下衆(性格悪い)×ギャップ萌え(実は努力家、実は先輩思いなど)は挙げなくてはなりません。

 

その筆頭たるや、青葉城西の及川徹&伊達工業の二口堅治イケメン下衆2人衆。

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第52話「エースの資質」、第127話「金の赤子」より

二人ともイケメン、バレー上手い、高身長(当然のように184㎝)のモテる要素しかない男共なのに「叩くなら折れるまで」「ブッ叩け」「ブッ潰す」「もっと心折れろよ~」など下衆感半端ない。後輩に「叩くなら折れるまで」って言っちゃう先輩とか大人げなさすぎでは?(笑)

これだけならただのイケメンではあるが小憎たらしい敵キャラなのですが、天才ではない自分に焦って天才たちにすごい嫉妬しちゃってしてすごい練習しまくって足掻いたりするところとか、いつもはクソ生意気のくせに「俺、先輩ともっとバレーしたいです...!!」的なことを言っちゃう(※それっぽい場面はあるが言ってはいない)ところとか、可愛いところもあるんですよね。いわゆるギャップ萌えです。

 

あと月島(ツッキー)もかなあ。「なに部活に熱くなってんすか」的な冷めた現代っ子で部活のみんなともちょっと距離を置いていた月島が、ユースの日本代表にも選ばれた鬼天才スパイカー牛島若利(略して牛若)くんのスパイクをブロックして、「よしゃあぁぁぁぁぁ!やばい...俺バレーにハマっちゃったかも」「月島おまえすげーよ!!」的な感動的な場面の直後

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第164話「たかが1点」より 

これですか(・_・)台無し感がすごい(笑)

 

② ガラスのエース(ただし逆の意味で)

全国で5本の指には入るであろう、梟谷学園の木兎もかなりいいキャラしてます。

めっちゃ強いのに、ムラがありすぎてウケる。

 

試合中突然基本の打ち方を忘れる(この顔...)

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 第194話「背水の陣」より

 

サブアリーナのほうが小さくて目立てない、俺もメインアリーナがよかったとくだらない理由でイジける。

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第244話「弱点その6」より。理由くだらなすぎてウケる

 

 見てる分には面白いけどチームメイトだったら絶対イライラする。 

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 てなるよね。第195話「陸VS空」より

 

「ヘイヘイヘェーイ!!日向ヘェーイ!!」こんなん叫びながら近づいてくるやつ日常にいたら普通にやばいだろ(褒めてます)

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第231話「開幕とハプニング」より

 

「ガラスのエース」というと、普通は実力者でメンタルも強いけどフィジカルが弱い、っていうイメージですが、木兎は超実力者、フィジカル強い、めちゃポジティブ、だけど何かあるとすぐテンションが下がっちゃって戦闘力ガタ落ちする、っていう、なんか思ってたのと違うガラスのエース🦉

 

そんなムラありまくりのエースを飼いならすのが2年生にして副主将の赤葦(セッター)。クロス忘れちったとのたまうエースに

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第195話「陸VS空」より

 

このとき私は赤葦に落ちました。かっけえなオイ!!

 

 

魅力⑥ 比喩表現がきわめて見事

これもスポーツ漫画ではありがちなテクニックだとは思いますが、比喩表現も見事です。人とボールとコートだけになりがちなページに変化をつけるだけではなく、技の凄さや切迫した状況などをダイレクトに感じさせる効果に一役買っています。

 

例①

「伊達の鉄壁」ともいわれるほどの伊達工業の高くて盤石なブロックを分厚い鉄の扉がガーーーーッと閉まっていく描写で表現しています。

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第126話「3枚目」より

 

単に鉄扉を描くだけではなくて、アタッカーのところにブロッカーが集まってきて重くて分厚くて高い鉄の壁ができていく「動き」が表現されているのも良い。ガ➡➡の矢印もいい仕事してる。まさに鉄壁。

 

例②

あと、とても印象的だったのがこれ。

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見開きでこれだからね。迫力凄くて度肝抜かれました。

もちろんこのように実際に押さえつけられているわけではなく、強すぎる牛若に力で捻じ伏せられようとしていて、すげえ悔しいのを表したらこんな感じになったのでしょう。

 

魅力⑦ 味方だけじゃない!対戦各校について丁寧に描かれるバックグラウンドストーリー

多くのスポーツ漫画(特に中学高校の部活が舞台になっているもの)は、主人公のいる学校のストーリーは詳細に描かれるものの、他校は主人公たちが乗り越えるべき「敵」「試練」としての役割が大きく、彼らのストーリーは詳細には描かれません。

ハイキュー!! 36 (ジャンプコミックス)

よく見たら短剣もってるのコワい...

 

その理由の一つは、他校が登場する場面が通常は極めて限られているということです。

 スポーツ漫画大量に読んでいるわけじゃないので間違っているところもあるかもしれませんが....

  • 他校が登場する場面は、練習試合のほかは、春と夏の全国大会(とその予選)の年2回しかない。
  • 主人公が1年生で入部し、チーム(部)とともに成長していく姿が描かれるパターンが多いため、読者にとっては主人公を育ててきた3年生に強い思い入れができてしまい、「このメンバーで」闘う姿をみたいという熱望することになる。その結果、3年生が引退するまでの話が分厚く描かれることになり、主人公が1年生の夏と春(3月)の2回の全国大会がメインの舞台になる。
  • 練習試合はともかく、全国大会(とその予選)は、同じ相手と対戦するのは1回きりであるうえ、1回負けたら即終了。
  • スポーツ漫画の王道シナリオとして、弱小校が悪戦苦闘しながら這い上がっていくというものであり、初めての全国大会は予選敗退、2回目の全国大会で予選通過して全国大会、というパターンが多い。そのため、初めての全国大会では1~2校としか対戦しないし、他の地区の学校については2回目の全国大会で1回きりしか対戦しない。

ということで、そもそも他校が出てくるのは、主に公式試合のみの「単発出演」なのです。その中で彼らのバックグラウンドストーリーが多少描かれることもありますが、あくまでこれまでの努力を描くものにとどまり敗退する彼らへの同情を誘う役割のみが与えられていることが多いように思います。それだけでも全然十分なのですが、 

 

ハイキュー!! 32 (ジャンプコミックス)

 

他校の成長物語もストーリーの進行と同時並行でみたいよーー!!という読者の要望に応えているのがハイキュー!!です。

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ネコ、フクロウ、ヘビ。ネコとフクロウは合同合宿組

 

その実現に一役買ったのが「合同合宿」(複数回開催)というイベント。通常、全国大会以外で他校と絡ませる機会は、同じ地区内の他校と練習試合をするときくらいしかありません。しかし、合同合宿というイベントを発生させることによって、同じ地区という地域的制約や試合でしか他校を登場させられないという場面的制約を取っ払って、他の地区の複数の他校について試合以外の練習の場面を何話もかけてじっくり描くという同人誌もびっくりの方法で機会を創出したのです。

 

また、合同合宿組だけではなくほぼ試合のみの登場の学校についても、丁寧にバックグラウンドストーリーが描かれます。ついその学校も好きになってしまい「どっちが敗けても辛い」状況になってしまうほどです。

ハイキュー!!がいかに他校のストーリーにも力を入れているかがわかるのは、TVアニメ「ハイキュー!!」の視聴者投票により決定されたベストエピソードのランキングからもわかります。

ベストエピソードのハイライト部分全部見られるって神 

 

ベスト10のうち、なんと2位(Season2-24話「極限スイッチ」)と10位(Season1ー第20話「及川徹は天才ではない」)の2つを他校メインのエピソードが占めています。といってもこの2つは他校というか及川の話ですな。及川徹くんは他校ながらメインキャラとして位置づけられているようで、彼に関するサイドストーリーにはかなり紙幅が割かれています。その力の入れようから60話ショックなる事案(詳細はこちらを参照のこと→60話ショック (しんか)とは【ピクシブ百科事典】)も発生しました。公式が最大手という用語を私はこれで初めて知りました。

公式が最大手とは

「公式が最大手」とは、ファンによる一種の敗北宣言である。公式が最大手(の同人サークル)の意。ファンが妄想を膨らませるまでもなく、すでに原作の中に同人的要素が存在していること。そしてファンがそれを受け入れてしまった状態を指す。

出典:公式が最大手 (こうしきがさいおおて)とは【ピクシブ百科事典】

 

たしかにハイキュー!!は公式が最大手感はある。Twitterでも面白いイラストばんばんあげてくれてるし。古舘先生のサービス精神最高。Good job。

 

 

 

 

魅力⑧ 女子の大好物 ?「男子のわちゃわちゃ感」

男の子がわちゃわちゃしてるの微笑ましくてかわいいよね。ハイキュー!!には男子のわちゃわちゃが溢れてます。

 

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第97話「上」より

「男子のわちゃわちゃ感」が好きというとなんかオタクっぽいと思うかもしれないけど、意外に結構普遍的な感情だと思うのですよね。女性に限らず、年齢に限らず。

たとえば今や国民的アイドルといわれているですが、一人一人の魅力と活躍があっての人気なのはもちろんなのですが、5人でいるときの絶妙な丁々発止や団体芸が生み出す楽し気な雰囲気「なんかいいよね」「おもしろいよね」「結構好き」って思うんだと思います。嵐だけじゃなくて男性アイドルのファンは多かれ少なかれメンバー同士が楽しそうに何かしてるのに萌えを感じているはず。

 

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第176話「新鮮」より。「盛り上がってはない。どうみても」(笑) このキャッチボールできていない会話がツボる

 

あと、「いじられてるイケメン」もいいですよね。イケメンをいじるのすごい楽しいのはなんででしょうね。チームメイトと先輩から「ざまあww」と言われるイケメン(しかもキャプテン)たちをご覧ください(笑)

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第126話「3枚目」より

 

魅力⑨ 小ネタもわりとおもしろい。

小さくて見逃してしまいがちなコマにもちょいちょい小ネタをはさんできますが、それが結構好きだったりします。iPhoneで読むと小さすぎて見えず読み飛ばしてしまうので、パソコンやタブレットで読みましょう。魅力①~③で書いたとおりハイキュー!!は構図や迫力がすごいのでぜひできるだけ大きい画面で楽しんでほしいです。

 

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何度もぶつかって痛そうな二口くんがかわいくていじらしい。第225話「ぎくしゃく」より

 

終わりに-ハイキュー!!のススメ

ハイキュー!! 39 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

ハイキュー!!本編の素晴らしさは以上長々と書いてきたとおりです。少しでも「ああたしかに~」とか「わかる~」とか、「そうなの?読んでみようかなあ」とか思ってくださる人がいたらものすごい嬉しいです。はあ...好きすぎる。

コロナウイルスがなければハイキュー!!を読み直すこともなく、ドハマりすることもなかったので、(不謹慎な言い方になってしまいますが)ある意味ラッキーだったなあと思います。

 

ちなみに、ハイキュー!!は本編のみならず生コンテンツも非常に充実しています。

 

アニメはもちろん、

 

公式Twitterアカウントでは随時情報が更新され、何より古舘先生の描きおろし画像もちょいちょい投下されているのが何ともすばらしい...!! 

 

公式ホームページもありまっせ。

 

そして今年2020年にはハイキュー!!をやるらしい。もう絶対行く。2回は行くかもしれない。夏は仙台、冬は東京らしいです。

 

まだ読んでいない人は是非、もう通読したよという人ももう一度読んでみてくださいね!読むたびに感動させてくれると思います!

 

ハイキュー!! 42 (ジャンプコミックス)