ジャニオタと名乗れるほどではない私が少年倶楽部にいってきました
- ザ少年倶楽部にいってきました
- 応募要件・方法、料金、実際にどのくらい当たるのか?
- 当選!からのいざ出陣。何時間くらい並ぶのか?
- 素人が少年倶楽部観覧に参戦して思ったこと10連発
- 最後に:少年倶楽部まじプライスレス
ザ少年倶楽部にいってきました
突然ですが、ザ少年倶楽部の観覧にいってきました。
『ザ少年倶楽部』(ザしょうねんくらぶ)は、2000年4月9日より放送されている、NHKの音楽バラエティ番組である。NHKエンタープライズ制作。
ジャニーズJr.をメインに、ジャニーズ事務所所属の歌手・タレントが多数出演している。
2020年4月現在は、BSプレミアムと総合テレビで放送されているほか、NHKワールド・プレミアムなどを通じて、日本国外でも放送されている。
少年倶楽部とは、上記のWikiの説明のとおり59分間ジャニーズONLYのテレビ番組です。しかもNHKだからCMもないので、文字通り59分間ジャニーズONLY。
そんなみっちり59分間ジャニーズONLYの番組に、たいしてオタクでもない私(アラサー)が果敢にも参戦してまいりました。素人ながらも年の功ゆえの度胸で参った。
※ 新型コロナウイルス感染症防止のため、3月頃からは観覧客なしで収録しているようです。これはそれより前の収録を観覧した際のものです。
応募要件・方法、料金、実際にどのくらい当たるのか?
そもそも少年倶楽部の観覧にいってみよう、と思ったきっかけは、ジャニーズはそこそこ好きだがファンクラブに入るほどではない→というかファンクラブに入ってもチケットはなかなか取れないらしい→電話何度もかけたりするほどのエナジーはない→でも一回くらいは目の前で見てみたい→番組観覧なら直接応募でワンチャンいけるのでは?と思ったのでした。そしてそれが正解だった。
応募方法
番組観覧の応募は、NHKのウェブサイトからできます。
ここから毎月応募しています。当選倍率は公表されていませんが、私は今まで5回応募して2回当選しています。今では月に一度の運試しの気持ちです。
5回に2回って結構多いですよね。以前はもっと当たりにくかったという話もあるのですが、おそらく顔認証で本人しか応募できないようになって一人で複数応募できなくなったので当たりやすくなったのかなあと思います。
料金
無料。 これ無料ってすごすぎませんか。。
注意事項
- 本人か家族が受信料払っていないと応募できません。
- 顔認証でチェックするので家族や友人に応募してもらうことはできません。
- 応募できる期間はだいたい収録の1か月~1か月半前に1週間程度のようです。ただ結構まちまちなのでこまめにウェブサイトをチェックする必要あり。気づいたら締め切ってたということがよく発生します。
当選!からのいざ出陣。何時間くらい並ぶのか?
当選のおしらせはメールで
2回ほど落選してから、ついに!はじめて!当選のメールがきました。なんだこれうれしすぎるーーーーー!
ちなみに落選してもメールで連絡をくれます。当選したか落選したかは、件名でわかります。
<当選した場合>【必ずご確認ください】NHK「ザ少年倶楽部●月●日(月)」入場に関するご案内
<落選した場合>NHK「ザ少年倶楽部●月●日(月)」の抽選結果について
当日までにやることは?
特にありません。当日を待つのみ!
当日何時にどこに行くの?
収録は、月1回(原則月曜日)にNHKホールにて、2週分実施されている。
ということで、場所はNHKホールです。
開場は17時45分ですが、それまでNHKホールの外に並んで待っています。事前調査の結果、
- 席はランダムで割り当てるので早く行ったからといっていい席になるとは限らない。早く並んでも2階席・3階席になることはある。
- もっとも、初めのほうは1階席が多く割り当てられて、あとに行くにしたがって2階席・3階席が多く割り当てられるようになるらしい(万が一1階席に空席が出たら見た目が良くないので)(真偽不明)
結局いつ並んでもどこに割り当てられる可能性もあるのですが、やはり少しでも前の方の席になる可能性が高い方がよいし、早く行って2階席・3階席になってもしかたないか~と思うけど、遅く行って2階席・3階席になったら「は、早くいけばよかったかも..」と思ってしまう(←ネガティブ)だろうと思い、早すぎず遅すぎずの1時間前(16時45分頃)につくようにいきました。
自分の後ろの人々がどう並んでいるかよくみえないので正確でないかもしれませんが、だいたい下記の赤い線のところに4列で並んでいくイメージで、2回とも1時間くらい前に行ってピンクの丸のあたりに並びました。割と前の方だと思う。
それで一応2回とも1階席の割と前の方になりました。でも近くにならんでいた奥様は「前3階席になったわ~」って言っていたので、1時間前にきたからといって1階席が保証されるわけではありませんので注意。あくまで自分の気が済むようにやりましょう。
素人が少年倶楽部観覧に参戦して思ったこと10連発
1.ペンライトがない場合は強い心が必要
ホールに入場して1秒で気が付いたこと。
み、みんなペンライトもってる...!ライブに行ったことのない私ははもちろん持っていません(;゚д゚)ェ
しかも、ジャニーズのファンコミュニティでは、ドンキとかネットで買えるような市販のペンラはNGで、ライブなどで買える公式のペンラでなくてはならないという不文律があるらしく、何らかのグループのライブで購入したと思われるペンライトを皆様お持ちでした。しかも多くの人が2本以上持ってきている。。
同調圧力に弱い日本人的メンタリティからとりあえずさりげなく周りを見渡してペンラをもってない人をさがしてみたのですが、1階席にはほとんどいませんでした。開演前に「あ、あの人もってなさそう」と思った人でも、単にバッグの中から取り出していなかっただけで、開演した瞬間にはペンラもってました。まさに猛者たちの中に何も知らずに丸腰できてしまった素人感がすごい。これがハンターハンターとかならそういう人が実はめちゃくちゃ強かったりするのですが、ここは現実なのでそういうことはありません。
ただし、もちろんペンラなしだと若干自分の気持ち的に肩身が狭いところはありますが、なしでも全然楽しめますので安心してください!!
周りの人もペンラなしでも「あれ...?」くらいには思っていると思いますが、冷たい目でみられるということもないですよ!(多分)
あ、あれSixTONESがYouTubeで紹介してたRough xxxxxxのペンライトだ....
あれは王冠ついてて可愛いから多分キンプリのだ...
とか素人なりに楽しめます。
ちなみに、初めて観覧から帰ってきた後一応ペンラだけでも購入したほうが良いかなあと思ってメルカリやヤフオクでみてみたのですが、割と高くて諦めました(そういうところがオタクになれない性格なんだろうな)。ライブ会場にいってグッズだけ買って帰るとかできるんだろうか...できるとしても面倒だしなあ。。。これからも観覧に行くことがあると思いますが、ペンラなしでも気持ちだけは誰にも負けずに楽しみたいと思います。
2.20代、30代~奥様まで!年齢層高めの人も結構いる
少年倶楽部=ジャニーズJr.中心=観覧客はだいたい10代の女の子でしょー?と思いつつ、実は成人をとっくに過ぎた人たちも結構多いのではないかと期待していました。
期待どおりだった。いやむしろ期待以上だったかも。
もちろん大半は10代っぽい子たちなのですが、4分の1くらいは20代以上という感じ。
私のように仕事を早めに抜けてきた風の人もいれば、ママ友同士で来ている人達も。40代、50代くらいの方々もわりといました。やはりジャニーズは全世代の心を掴むのですね。
3.客席に入る前のホール内アナウンスのボリュームはんぱない
17時45分に開場してNHKホールの建物に入った後、すぐには客席に入れません。舞台のある客席では直前までリハをしています。客席に入れるのは18時30分過ぎくらいかな?
なので、客席に入れるまで、館内の広場的なところで待ちます。
この待ち時間の館内アナウンスの音量がとにかくでかい。
中身はあまり覚えていません(席の券を売ったりしてはだめだとか見つけたら追い出しますとかそういうことだった気がします)が、音が大きすぎるということはすごい印象的です。
17時45分から18時30分過ぎころまでなので30分以上待つことになるため、暇なので電話していたことがあったのですが、私の声が電話の相手に聞こえないくらいでかいです。
4.キンプリ高橋海人の顔は彫刻レベル
通路側の席になったとき、King&Princeの高橋海人くんが通路で歌ってくれたので間近で顔がみられたのですが、
え、彫刻?
ってくらい美しかったです。美しい顔だというのは知っていたのですが、近くで見るとさらに感動しました。こういうのは現場ならではだな~
5.ラウールも彫刻。さらにスタイルはフィギュア
SnowManのラウールも通路で歌ってくれたので近くでみられたのですが、やはり彫刻だった。美しすぎた。
しかもスタイルよすぎ(知ってたけど)。画面越しに見ていてわかってはいたけど実際見るとさらに衝撃を受けた。真っ白のスキニーとハイカットスニーカーを着たら普通はちんちくりんになるところをあんなにかっこよく着こなせるの、うらやましすぎる。
6.ゆうぴとたいしょうくんの絶妙な未完成さ
MCはHiHiJetsの高橋優斗(20)と美 少年の岩﨑大昇(17)の2人。
HiHiも好きなんだなあ...猪狩蒼弥(17)の才能がそのうち爆発して気づいたら嵐の大野くんと香取くんを足して2で割ったような独特な存在感のあるアイドルなんだけどアイドルではない何かになっていてほしい
この2人、もちろんほかの同世代と比べたらMC慣れていて上手なのですが、
とはいえ20歳と17歳。やはりたどたどしいところがあって、「あー大丈夫?大丈夫?」とか思いながら、みてるこっちがハラハラしながら、「がんばれ、青年」って心の中で応援しながらみてしまうんですよ。そのプロとしての未完成さがアイドルとしては逆に完璧。この二人はそんなアンビバレンスを体現していると思います。
7.河合くんの安定感はんぱない
ゆうぴ&たいしょうとは対照的にABC-Z河合郁人の安定感ぱない。
ちっちゃい子とかド天然ティーンズ(金指くんあたり)とかが変な答えしちゃっても、
キンプリやSixTONESあたりがウケ狙いで言ったつもりがスベってしまったとしても、
かわいくんなら絶対なんとかしてくれる。
この安心感は少年倶楽部に必須であると心底思います。
8.SixTONESは放送されないところでもサービス精神旺盛
SixTONESはカメラが回っていないところや放送されないところでもサービス精神が旺盛なのがとても素敵。
歌う前にスタンバイしているときも手振ったり変顔したりして好感度高いし、
歌い終わってはけるときはかならず河合くんに絡んで笑い取ってからはけていくの、ノリよくて非常に良い。
田中樹くんは1回の収録で必ず「僕柏なんで早く帰りまーす」って言ってるんじゃないか。かわいすぎか(笑)
9.前半は弟組&ちびっこ、後半は兄組
収録は18時45分から約2時間、2回分の放送の収録が行われます。
が、全グループがまんべんなく出るわけではなく、前半は弟組(少年忍者とか)、後半は兄組(SixTONES、SnowManとか)が出演します。
これはおそらく15歳未満は20時以降労働してはいけないという規制のため。
ちなみに、HiHiJets、美 少年、7MEN侍(便宜上以下「レギュラーJr.」といいます)とKing&Princeは全般的に通しででている気がします。
なので、2回ともこんな流れでした。
- 前半:レギュラーJr. ・少年忍者・King&Princeでオープニング(x2回分)&ライブ&エンディング
- 後半:ゲスト・企画系(胸キュンステージ、XXをあばけ、お手紙書きましょうなど)、若手デビュー組(King&Prince・SixTONES・SnowMan)でライブ&エンディング
10.観覧してる子たち皆いい子な気がする
少年倶楽部をご覧になっている人はわかると思うのですが、少年倶楽部には多くのグループが出演します。HiHiJets、美 少年、7MEN侍、少年忍者、キンプリ、SixTONES、SnowManはだいたいでているので最低7組は出演して、だいたい各組ソロで1~2曲歌うし、企画もののコーナーがあったりします。
つまり、自担の時間は全体からすれば少ししかなくて、大半はそれ以外のグループの時間なわけです。
でも、ほとんどの観覧客は自担以外のグループの時間でも、ちゃんと席を立ってノリノリで観覧しています(ごくわずかに自担以外の時間は座っている人もいますが)。
特別に応援しているグループがあったとしても、他のグループの人たちだって頑張っていて応援したい気持ちは変わらないし、ジャニオタならジャニーズ箱推しでもあるわけだし、そもそもマナーとして当たり前にすることだと個人的には思っていますが、
すでに書いたように、出演者のほとんどがジャニーズJr.や若手デビュー組という性質上、観覧者のマジョリティは10代女性なわけです。そんなに若いのにほとんどの人がそういう気持ちをもって観覧しているのは(何度も言いますが当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが)いい子たちだなあ...と素朴に思います。
最後に:少年倶楽部まじプライスレス
いろいろ書いてきましたが、番組観覧ってめちゃ楽しいですね。
放送されないつなぎの時間をいろんな人がフリートークしてくれたり(フリートークは個性が出る)とか、
歌詞間違えちゃってやり直しとか(めったにないけど)、ハプニングさえ楽しい。
これはもう二重の意味でプライスレス(きわめて価値があるという意味とプライスがない=無料であるという意味で)です。
早くまた観にいけるようになるといいな。
これからも応援していきます!そのうちペンラ買おう...
ハイキュー!!が色々と凄すぎるので、9つだけ魅力を語らせてほしい
<Table of Contents>
- はじめに①-ハイキュー!! の魅力に捕まってしまった
- はじめに②-ハイキュー!!とは(と、魅力の概観)
- 魅力① カメラワークが凄すぎる
- 魅力② 表情の「凄み」が素晴らしい(というか怖い)
- 魅力③ 静止画で「動き」と「速さ」と「勢い」を表現する表現力
- 魅力④「成長」の描き方がニクい
- 魅力⑤ 超魅力的なキャラクターとバランスの良い配置
- 魅力⑥ 比喩表現がきわめて見事
- 魅力⑦ 味方だけじゃない!対戦各校について丁寧に描かれるバックグラウンドストーリー
- 魅力⑧ 女子の大好物 ?「男子のわちゃわちゃ感」
- 魅力⑨ 小ネタもわりとおもしろい。
- 終わりに-ハイキュー!!のススメ
8/14追記:44巻まで読みました。なんかもう...異次元に素晴らしくて言葉が出ません。本記事に書いた「漫画の上手さ」は全然変わらず(むしろ加速している)なのですが、「そんなん序の口だよばーーーか!!(`∇´ )イヒヒ」ってな如く、読者の予想や期待を遥かに超えてきたのには感嘆と敬意しかない。そのうちハイキューという名作の意義について書きたいです。
はじめに①-ハイキュー!! の魅力に捕まってしまった
コロナウイルスのあれこれで世の中も生活もいろいろと大変になるなか、少年ジャンプ+(週刊少年ジャンプの公式アプリ)で4月からGW最終日まで、ハイキュー!!が28巻まで無料になっていたので、読み直していました。
やばい。ハマった。3回読んでしまった。
28巻分を3回ってどれだけ暇ですか、という感じなのですが(単純に1話6分くらいだとしても6分x224話x3回=67時間12分。大人としての自分がやばい。でも実際はじっくり読んでるからもっと時間かけてる...多分...)
ひさしぶりにすごいハマってしまったので、鉄は熱いうちに打てということで熱量が高いうちにハイキュー!!がどれだけおもしろいかということを書いていきたいと思います。なお、本来こういうのは最新刊まで読んでから書くべきものなのですが、鉄は熱いうちに打てなので、今書きます。ということでまだ30巻までしか読んでいない段階でこれを書いているのですが、基本的な特長は30巻以降も変わらないような気がしています。今後読み進めていくうちになにかあれば随時更新します。
はじめに②-ハイキュー!!とは(と、魅力の概観)
ハイキュー!!とは、週刊少年ジャンプで連載されているバレー漫画です。
これから9つの魅力を語っていくわけですが、大別して、下記の3つにカテゴライズできると思います。
1. 「漫画」の上手さ、「画力」の強さ
2. ストーリー構成の上手さ
3. 魅力的なキャラクター
どれも超普通のことじゃん!!と思われるかもしれません。たしかにいずれも特殊な特徴ではなく、すべて良い漫画にあるべきベーシックなものです。ですが、実際にそれらをきちっと兼ね備えている漫画はなかなかないですよね。ハイキューにはそれがある。まじで完成度高い。やっぱジャンプすげー。
魅力① カメラワークが凄すぎる
最初に読んで驚いたのはこれ。カメラワーク、コマ割り、構図。そのまま映像化すれば映画になるのでは?というくらいすばらしいです。
見開きのページ全部を効果的に使って、視覚的に「ぐわっ」ってなります。試合があるたびに「このアングルきたか~~~」「このカメラワークとコマ割りやばい」などと都度唸らせられます。
例①
第8話「頂の景色」より
このアタックの角度とか視界とかすごくないですか?これでこの話のタイトルが「頂の景色」ですよ。この景色を見せられたらバレーにハマる主人公の気持ちを感覚的に疑似体験してしまわざるを得ない。
右のセッターの背景のコマもぜひみてください。セッターがアタッカーを視て彼の跳ぶ位置を計って、トス上げて、アタッカーが踏み込んで、ジャンプして、という一瞬のうちに行われる二人の一連の動きが1ページに美しく詰め込まれている。好き...
例②
第147話「真っ向勝負」より
屈指の名シーンです。①及川さん(受けて立つ方)の「お前の最強の武器で来い」からの→②及川さん目線からの→③日向目線からの→④及川さん目線からの→⑤ダンッ... ③の指の間から見える及川さんも小さいのにこちらまでハッとさせられるような鬼気迫るいい表情ですよね。シーン見開きで何ページもあるのですが、その間ずっと息できずにページをめくっていました。酸欠になった。
ハイキュー!!のカメラワークやアングルの凄さはネットでも多くの人が書いているので、興味のある方はググってみてください。というか、実物読んで感じてください。
魅力② 表情の「凄み」が素晴らしい(というか怖い)
ハイキュー!! の絵は可愛い系です。普段はこんなかわいいのに...
第97話「上」より
のに...
第28話「鬼と金棒」、第68話「脱・孤独の王様」、第148話「宣戦布告」第177話「不快な壁」より
時々怖い。ゾッとする表情をたまに繰り出してきます。まさに「鬼気迫る」という表現がぴったりの表情です。鬼気...ほんとに鬼みたい。
対峙する相手の目線で描かれるので(身長差とか跪いて見上げる角度とかでわかる)、読者に目の前にこの顔がある恐怖と圧力を感じさせます。強い。
どうやらこの作者さん、ハイキュー!!の前は「詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。」という怪談系の漫画を描いていたようなのですよね。 道理でそういう表情が得意なのね。
魅力③ 静止画で「動き」と「速さ」と「勢い」を表現する表現力
静止画で「動き」と「速さ」と「勢い」を魅せる表現力もすごい。
たとえばこれとか。
第215話「音」、第68話「脱・孤独の王様」より
左は跳躍力の凄さがきちんと表現されているし、右は手の勢いとトスがアタックにはまる「ドンピシャ」感がでています。まあこれについてはジャンプの人気漫画なら当然なのかもしれないけど... ジャンプのレベルの高さあらためてやばい。
魅力④「成長」の描き方がニクい
ハイキューは、身体能力しか取り柄がなかったけどバレーは大好きな主人公日向翔陽とその仲間たちが、烏野高校バレー部で様々な試練を経ながら成長していく物語です。
主人公や同じ部活の仲間だけではなく、他校の高校生たちの葛藤や成長のストーリーも丁寧に描いているのがハイキュー!!のいいところ。どういう努力や葛藤や衝突があってここまで来たか、この試合にどんな思いをかけているのか。忘れてしまった若いころの熱い気持ちを思い出させてくれます。
ちなみに、最新刊ではどうやらプロになっているっぽいですね(ネタバレなしで読み進めたいのでなるべく最新の情報には触れないようにしていますが...)。ジャンプのスポーツ漫画は中学高校までのできごとを描くのが通常だと思うので、ハイキュー!!の特殊性(?といえるのかも今の段階ではわかりませんが)については読み進めてから改めて考えて書きたいです。
そして、その成長の描き方がなかなかにニクいのです。
ともすると新技を獲得するために超訓練した→習得した!とか、超強い敵を倒すために仲間と協力して瀕死の状態になりながら戦った→勝った!とかが単に愚直に描かれている漫画も多いと思うのですが(勿論その過程を如何にエキサイティングに描けるかも超重要なのですが)、
ハイキュー!! は、単に頑張って練習してレベルアップして敵を倒す、というだけではなく、一つ一つの課題や試練をクリアしていく過程を表現する際の「象徴/シンボル」になるものを使うのが上手いんですよね。
例①
たとえば、因縁の(?)青葉城西との試合。
初めて公式試合をした1年生の夏のIH予選(左)では、日向×影山の「変人速攻」が見破られ、敗けてしまいました。
第68話「脱・孤独の王様」、第147話「真っ向勝負」より
ところが次の春高の公式試合(右)では、同じ「変人速攻」でも、進化した「変人速攻」で最後の1点をもぎ取って勝利。
同じような構図を使うことで成長したということが視覚的にわかりやすく表現されています。
例②
そしてもう一つどうしても取り上げたいのが、作者のセンスが光る、主人公日向のよき相棒、影山飛雄の青い青い成長物語。
第5話「コート上の王様」→第68話「脱・”孤独の王様”」→第224話「返還」より
セッターとしての天賦の才能、あくなき上昇志向と負けず嫌いの性格、技術を上げるための努力も一切惜しまない天才セッター影山。しかし、中学時代、自分のレベルについてこられない周りに苛立ち「自分はいいトスを上げているんだからお前らがそれに合わせろ!」という影山は、「コート上の王様」という一見格好いい、しかしその実はきわめて不名誉な通り名がつけられてしまいました(左)。
しかし烏野高校バレー部に入り、日向や先輩と出会って、「仲間との信頼」を覚えた影山は、「脱・孤独の王様」として王冠を捨てるのです(中央)。
ところが、ユース日本代表選抜合宿に参加して、全国レベルの面々の中でみっちり数日間練習をしてきた影山は、部活に戻って再び周囲が自分のレベルについてこられないことに苛立ってしまうのです。「これじゃ王様の復活かな?」と月島(※敵から言われたようなセリフですが同じチームです)に呟かれたものの、「王様でいいじゃん!」とスーパーシンプルポジティブ男・日向に言われて気づきを得る影山。思えば王冠を捨ててからスパイカーに合わせすぎていた(天才ゆえにスパイカーの癖にすら合わせたトスを上げることができる)。だけど、スパイカーの良さを引き出して力を120%出させるためには、単にスパイカーの現状の能力や彼らの希望に合わせるのではなく、彼らとぶつかったり彼らをリードしたりしてよいのではないか?そういう意味では「王様」でいいんじゃないか?—ということで、王冠を「返還」されるのです(右)
なんだろう、この「コート上の王様」→「脱・孤独の王様」→「返還」というタイトルもいいし、王冠のデザインがセンスめっちゃいいし、全部同じ王冠を使っていることで連続しているストーリー性が強調されているし、「脱・孤独の王様」で終わると思ったら20巻近くを経てまさか王冠が返還されるとは意表を突かれまくったし、王冠被ってるところの背景がゴミ捨て場なのも烏野のカラスとかけているんだろうけど「ハングリー精神」みたいなものが感じられていいし、とにかくいろんな意味でしてやられた。
影山の王冠だけでこんなに長々語れるなんて。憎たらしいー。
魅力⑤ 超魅力的なキャラクターとバランスの良い配置
超魅力的なキャラクターが惜しみなく繰り出されるところも間違いなくこの漫画が大人気である大きな要因でしょう!
性格は超がつくくらい個性的であるうえに、バレー漫画だけに身長が高くてイケメン... この世界では高校男子の半分以上が180㎝を超えてます。
木兎というアップダウンの激しい天才児(185.3cm)をおだて見守る梟谷のフクロウたち
主人公のいる烏野高校だけでなく、他校のメンバーもそれぞれ個性的で、各校のキャプテン像、エース像のコンセプトもそれぞれ違って面白いです。しかも、モブに近いサブのキャラクターにまでちゃんとキャラ付けされているので、各校に推しキャラができたり、学校全部を推してしまう箱推し状態になっちゃったりします。
魅力的なキャラクターを挙げていくとキリがないのですが、ほんの少しだけプレゼンさせてください。
① イケメン×下衆×努力家
ハイキュー!!の人気キャラのパターンの1つとして、イケメン×下衆(性格悪い)×ギャップ萌え(実は努力家、実は先輩思いなど)は挙げなくてはなりません。
その筆頭たるや、青葉城西の及川徹&伊達工業の二口堅治のイケメン下衆2人衆。
第52話「エースの資質」、第127話「金の赤子」より
二人ともイケメン、バレー上手い、高身長(当然のように184㎝)のモテる要素しかない男共なのに「叩くなら折れるまで」「ブッ叩け」「ブッ潰す」「もっと心折れろよ~」など下衆感半端ない。後輩に「叩くなら折れるまで」って言っちゃう先輩とか大人げなさすぎでは?(笑)
これだけならただのイケメンではあるが小憎たらしい敵キャラなのですが、天才ではない自分に焦って天才たちにすごい嫉妬しちゃってしてすごい練習しまくって足掻いたりするところとか、いつもはクソ生意気のくせに「俺、先輩ともっとバレーしたいです...!!」的なことを言っちゃう(※それっぽい場面はあるが言ってはいない)ところとか、可愛いところもあるんですよね。いわゆるギャップ萌えです。
あと月島(ツッキー)もかなあ。「なに部活に熱くなってんすか」的な冷めた現代っ子で部活のみんなともちょっと距離を置いていた月島が、ユースの日本代表にも選ばれた鬼天才スパイカー牛島若利(略して牛若)くんのスパイクをブロックして、「よしゃあぁぁぁぁぁ!やばい...俺バレーにハマっちゃったかも」「月島おまえすげーよ!!」的な感動的な場面の直後に
第164話「たかが1点」より
これですか(・_・)台無し感がすごい(笑)
② ガラスのエース(ただし逆の意味で)
全国で5本の指には入るであろう、梟谷学園の木兎もかなりいいキャラしてます。
めっちゃ強いのに、ムラがありすぎてウケる。
試合中突然基本の打ち方を忘れる(この顔...)。
第194話「背水の陣」より
サブアリーナのほうが小さくて目立てない、俺もメインアリーナがよかったとくだらない理由でイジける。
第244話「弱点その6」より。理由くだらなすぎてウケる
見てる分には面白いけどチームメイトだったら絶対イライラする。
てなるよね。第195話「陸VS空」より
「ヘイヘイヘェーイ!!日向ヘェーイ!!」こんなん叫びながら近づいてくるやつ日常にいたら普通にやばいだろ(褒めてます)
第231話「開幕とハプニング」より
「ガラスのエース」というと、普通は実力者でメンタルも強いけどフィジカルが弱い、っていうイメージですが、木兎は超実力者、フィジカル強い、めちゃポジティブ、だけど何かあるとすぐテンションが下がっちゃって戦闘力ガタ落ちする、っていう、なんか思ってたのと違うガラスのエース🦉
そんなムラありまくりのエースを飼いならすのが2年生にして副主将の赤葦(セッター)。クロス忘れちったとのたまうエースに
第195話「陸VS空」より
このとき私は赤葦に落ちました。かっけえなオイ!!
魅力⑥ 比喩表現がきわめて見事
これもスポーツ漫画ではありがちなテクニックだとは思いますが、比喩表現も見事です。人とボールとコートだけになりがちなページに変化をつけるだけではなく、技の凄さや切迫した状況などをダイレクトに感じさせる効果に一役買っています。
例①
「伊達の鉄壁」ともいわれるほどの伊達工業の高くて盤石なブロックを分厚い鉄の扉がガーーーーッと閉まっていく描写で表現しています。
第126話「3枚目」より
単に鉄扉を描くだけではなくて、アタッカーのところにブロッカーが集まってきて重くて分厚くて高い鉄の壁ができていく「動き」が表現されているのも良い。ガ➡➡の矢印もいい仕事してる。まさに鉄壁。
例②
あと、とても印象的だったのがこれ。
見開きでこれだからね。迫力凄くて度肝抜かれました。
もちろんこのように実際に押さえつけられているわけではなく、強すぎる牛若に力で捻じ伏せられようとしていて、すげえ悔しいのを表したらこんな感じになったのでしょう。
魅力⑦ 味方だけじゃない!対戦各校について丁寧に描かれるバックグラウンドストーリー
多くのスポーツ漫画(特に中学高校の部活が舞台になっているもの)は、主人公のいる学校のストーリーは詳細に描かれるものの、他校は主人公たちが乗り越えるべき「敵」「試練」としての役割が大きく、彼らのストーリーは詳細には描かれません。
よく見たら短剣もってるのコワい...
その理由の一つは、他校が登場する場面が通常は極めて限られているということです。
スポーツ漫画大量に読んでいるわけじゃないので間違っているところもあるかもしれませんが....
- 他校が登場する場面は、練習試合のほかは、春と夏の全国大会(とその予選)の年2回しかない。
- 主人公が1年生で入部し、チーム(部)とともに成長していく姿が描かれるパターンが多いため、読者にとっては主人公を育ててきた3年生に強い思い入れができてしまい、「このメンバーで」闘う姿をみたいという熱望することになる。その結果、3年生が引退するまでの話が分厚く描かれることになり、主人公が1年生の夏と春(3月)の2回の全国大会がメインの舞台になる。
- 練習試合はともかく、全国大会(とその予選)は、同じ相手と対戦するのは1回きりであるうえ、1回負けたら即終了。
- スポーツ漫画の王道シナリオとして、弱小校が悪戦苦闘しながら這い上がっていくというものであり、初めての全国大会は予選敗退、2回目の全国大会で予選通過して全国大会、というパターンが多い。そのため、初めての全国大会では1~2校としか対戦しないし、他の地区の学校については2回目の全国大会で1回きりしか対戦しない。
ということで、そもそも他校が出てくるのは、主に公式試合のみの「単発出演」なのです。その中で彼らのバックグラウンドストーリーが多少描かれることもありますが、あくまでこれまでの努力を描くものにとどまり敗退する彼らへの同情を誘う役割のみが与えられていることが多いように思います。それだけでも全然十分なのですが、
他校の成長物語もストーリーの進行と同時並行でみたいよーー!!という読者の要望に応えているのがハイキュー!!です。
ネコ、フクロウ、ヘビ。ネコとフクロウは合同合宿組
その実現に一役買ったのが「合同合宿」(複数回開催)というイベント。通常、全国大会以外で他校と絡ませる機会は、同じ地区内の他校と練習試合をするときくらいしかありません。しかし、合同合宿というイベントを発生させることによって、同じ地区という地域的制約や試合でしか他校を登場させられないという場面的制約を取っ払って、他の地区の複数の他校について試合以外の練習の場面を何話もかけてじっくり描くという同人誌もびっくりの方法で機会を創出したのです。
また、合同合宿組だけではなくほぼ試合のみの登場の学校についても、丁寧にバックグラウンドストーリーが描かれます。ついその学校も好きになってしまい「どっちが敗けても辛い」状況になってしまうほどです。
ハイキュー!!がいかに他校のストーリーにも力を入れているかがわかるのは、TVアニメ「ハイキュー!!」の視聴者投票により決定されたベストエピソードのランキングからもわかります。
ベストエピソードのハイライト部分全部見られるって神
ベスト10のうち、なんと2位(Season2-24話「極限スイッチ」)と10位(Season1ー第20話「及川徹は天才ではない」)の2つを他校メインのエピソードが占めています。といってもこの2つは他校というか及川の話ですな。及川徹くんは他校ながらメインキャラとして位置づけられているようで、彼に関するサイドストーリーにはかなり紙幅が割かれています。その力の入れようから60話ショックなる事案(詳細はこちらを参照のこと→60話ショック (しんか)とは【ピクシブ百科事典】)も発生しました。公式が最大手という用語を私はこれで初めて知りました。
公式が最大手とは
「公式が最大手」とは、ファンによる一種の敗北宣言である。公式が最大手(の同人サークル)の意。ファンが妄想を膨らませるまでもなく、すでに原作の中に同人的要素が存在していること。そしてファンがそれを受け入れてしまった状態を指す。
出典:公式が最大手 (こうしきがさいおおて)とは【ピクシブ百科事典】
たしかにハイキュー!!は公式が最大手感はある。Twitterでも面白いイラストばんばんあげてくれてるし。古舘先生のサービス精神最高。Good job。
遅ればせながら、皆さま明けましておめでとうございます!お正月はいかがお過ごしでしょうか。
— ハイキュー!!.com (@haikyu_com) January 3, 2019
古舘先生から、新年のご挨拶が届きました!2019年も「ハイキュー!!」は、アームレスリング組に負けず劣らず全力で頑張ってまいりますので、なにとぞよろしくお願い致します! pic.twitter.com/MHgNkL06vM
古舘先生から非常に上品な年始のご挨拶イラストが届きました!
— ハイキュー!!.com (@haikyu_com) January 3, 2020
明日1/4は2020年1発目の週刊少年ジャンプ!そして何よりハイキュー!!41巻発売日です!来週から待望のアニメ4期もスタート!
原作は間もなく8周年を迎えてまさにハイキュー!!イヤーです!
今年もみなさまよろしくお願いいたします!! pic.twitter.com/7L8FrGNAad
魅力⑧ 女子の大好物 ?「男子のわちゃわちゃ感」
男の子がわちゃわちゃしてるの微笑ましくてかわいいよね。ハイキュー!!には男子のわちゃわちゃが溢れてます。
第97話「上」より
「男子のわちゃわちゃ感」が好きというとなんかオタクっぽいと思うかもしれないけど、意外に結構普遍的な感情だと思うのですよね。女性に限らず、年齢に限らず。
たとえば今や国民的アイドルといわれている嵐ですが、一人一人の魅力と活躍があっての人気なのはもちろんなのですが、5人でいるときの絶妙な丁々発止や団体芸が生み出す楽し気な雰囲気に「なんかいいよね」「おもしろいよね」「結構好き」って思うんだと思います。嵐だけじゃなくて男性アイドルのファンは多かれ少なかれメンバー同士が楽しそうに何かしてるのに萌えを感じているはず。
第176話「新鮮」より。「盛り上がってはない。どうみても」(笑) このキャッチボールできていない会話がツボる
あと、「いじられてるイケメン」もいいですよね。イケメンをいじるのすごい楽しいのはなんででしょうね。チームメイトと先輩から「ざまあww」と言われるイケメン(しかもキャプテン)たちをご覧ください(笑)
第126話「3枚目」より
魅力⑨ 小ネタもわりとおもしろい。
小さくて見逃してしまいがちなコマにもちょいちょい小ネタをはさんできますが、それが結構好きだったりします。iPhoneで読むと小さすぎて見えず読み飛ばしてしまうので、パソコンやタブレットで読みましょう。魅力①~③で書いたとおり、ハイキュー!!は構図や迫力がすごいのでぜひできるだけ大きい画面で楽しんでほしいです。
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何度もぶつかって痛そうな二口くんがかわいくていじらしい。第225話「ぎくしゃく」より
終わりに-ハイキュー!!のススメ
ハイキュー!!本編の素晴らしさは以上長々と書いてきたとおりです。少しでも「ああたしかに~」とか「わかる~」とか、「そうなの?読んでみようかなあ」とか思ってくださる人がいたらものすごい嬉しいです。はあ...好きすぎる。
コロナウイルスがなければハイキュー!!を読み直すこともなく、ドハマりすることもなかったので、(不謹慎な言い方になってしまいますが)ある意味ラッキーだったなあと思います。
ちなみに、ハイキュー!!は本編のみならず派生コンテンツも非常に充実しています。
アニメはもちろん、
公式Twitterアカウントでは随時情報が更新され、何より古舘先生の描きおろし画像もちょいちょい投下されているのが何ともすばらしい...!!
古舘先生から我慢が続く皆さんへの応援イラストが届きました!
— ハイキュー!!.com (@haikyu_com) April 8, 2020
北さんリスペクトで念入りに手洗いを!
ハイキュー!!28巻分がジャンプ+とゼブラックで、アニメハイキュー!!25話分がYouTubeのジャンプチャンネルでそれぞれ無料公開中ですのでお家でお楽しみ下さい!#うちで過ごそう #StayHome pic.twitter.com/GJ5l1xdiSW
古舘先生から、43巻は今日発売だけど無理せず読めるときに読んでねそんな事より皆元気?イラストが到着しました!
— ハイキュー!!.com (@haikyu_com) May 13, 2020
まだまだ大変な状況ですが、ちょびっとでもハイキュー!!が皆さんの元気になったら嬉しいです!難しそうだったら代わりに元気になりますのでお任せ下さい! pic.twitter.com/pPrRQ4GqCH
公式ホームページもありまっせ。
そして今年2020年にはハイキュー!!展をやるらしい。もう絶対行く。2回は行くかもしれない。夏は仙台、冬は東京らしいです。
まだ読んでいない人は是非、もう通読したよという人ももう一度読んでみてくださいね!読むたびに感動させてくれると思います!
「ハイキュー‼」いいよね。で、いいところと残念なところをまとめてみた
最近「ハイキュー!!」読んでます。まだ7巻までですが。
おもしろくね?なんでこれ流行らないの?
って思ったら、私が知らなかっただけで割と流行ってたのね。なんと、ジャンプ作品で昨年単行本売上第3位。超人気漫画だったのか。知らなかった。
出典:【2016年版】コミックス発行部数から見る「週刊少年ジャンプ」人気作品ランキング
ちなみに1位と2位はONE PIECEと暗殺教室。ちなみにのうないは暗殺教室のファンでもあります。あれほど物騒なタイトルであれほど健全であれほど最初から最後まで無駄のない漫画はない。
てことで、「ハイキュー!!」最近好きなので、まだ7巻までしか読んでないけど、Goodなところと残念なところを独断と偏見で(おもに(ややオタッキーな)女子目線で)挙げていきたいと思います。
ハイキュー!!はもう24巻まででているということで、まだ3分の1も読んでいないことになりますが、この漫画は妙な安定感があるので、なんとなく今後もいい意味でも悪い意味でも変わらないような気がします。あくまでそんな気がするということですが。
いいところ①:絵がかわいい
とにかくこれなんじゃ!!(女子的には)
真のマンガ好きさんとかには「カワイイとかじゃなくて、絵は『上手さ』だろ」とか言われそうで、まあそれはそうなんだろうと思うんですけど、上手いとかは別にして絵がかわいくないと読むのがストレスになるんですよ。ONE PIECEもHUNTER×HUNTERもDEATH NOTEも暗殺教室も、結局みんな絵がかわいいじゃん!!
「ハイキュー!!」はどのキャラももれなくかわいいのがすごい。明らかにイケメンキャラって設定じゃないであろう田中くん(これ↓)ですらかわいいのがすごい。
いいところ②:主人公が危なげない(ハラハラしない)
「ハイキュー!!」の主人公・日向は、ジャンプ作品に典型的な「バレー大好きな単純バカでポテンシャルの塊な『光る原石』」。単純で、スポーツ/バトルが好きで、まだ粗削りだけど向上心がすごくて、まっすぐで、頭より先に体が動くタイプで、憎めなくて、仲間想い。
ONE PIECEのルフィ、HUNTER×HUNTERのゴン、幽遊白書の浦飯遊助、NARUTOのナルト、SLAM DUNKの桜木花道 etc. このタイプの主人公は枚挙にいとまがない。
日向はバレーのことしか頭にない光る原石なので、「悔しい!もっともっと強くなりたいぜ!」っていうのが基本姿勢なんですが、若さゆえに焦りが出てメンタル的に不安定になることもあります。
そんなとき、必ず登場するのがこの男。
この髪型に弱い女子は多いのでは。予想を裏切らず主人公を差し置いて人気投票第1位。
主人公の同級生兼ライバル兼パートナー・影山飛雄(かげやま・とびお。天才セッター)。
なんだかよくわからないけど主人公は影山がいると最強になるという設定になっています。
そしてそれは技術的にというだけでなく、メンタル的にも。
なぜなら、主人公の心が折れそうになると、→
→とびおが励ます。 →んで、
→主人公立ち直る(→点入れる)
という、安定の流れができてしまっているので、まったくハラハラしなくて済みます。私はハラハラするのが好きじゃないからいいねと思うけど、人によってはマイナスポイントかもしれない。
いいところ③:脇役までキャラ立ちしている・描き分けもうまい
メインキャラから脇役まで、ちゃんと個性的。
なんか高校生がきゃっきゃしてる感じがね。かわいいよね。(←キモい)
Hey! Say! JUMPをほほえましく眺めてるのと同じ気持ちなんだわこれ
そして結構重要なのは、全キャラが「ちゃんと見分けられる」(≒顔が違う)こと。
できれば、読んでる途中に「え、これ誰?●●だと思ってたけど違ったの?」とか混乱したくないからね!
みんな同じ顔の『●ッチ』
あと、どうしても特筆したいことが。「ハイキュー!!」には跡部様(テニプリ)がでてきます。
しかもあだ名は「大王様」。「俺様の美技に酔いな」って言い始めるのも時間の問題
残念なところ①:スポーツ漫画の宿命?結末がわかってるのに展開が遅い
ジャンプにおけるスポーツ漫画は、ストーリー展開においてかなりの制約があるといわざるを得ません。
なぜかというと、ジャンプでスポーツ漫画をやるとすると、ターゲット層的に自然と高校生(または中学生)の部活に絞られます(実際はわたしのような大人もかなり読んでいるのですが(笑))。そして、高校生の部活の目標といえば、全国大会(インターハイ)を目指す、とならざるを得ません。
さすがに全国制覇は少年マンガといえどもできすぎ感が出てしまうので、「いいところまで行ったけど、あと少しのところで負けてしまった」という基本路線が容易に想定できます。
インターハイはトーナメント制なので、一回負けたら終わり。そうすると、いったんイターハイが始まってしまえば、作品全体の最後の試合までは負けるはずがない。つまり、個々の試合の場面では「この試合はたぶん勝つんだろうな」っていうのが予測できてしまうわけです。
とはいえ、その勝つまでの過程が大事なので、ストーリーはサクサク進みません。 一つの試合(80分程度)に単行本何冊もかかったりする。だから、「なげーーーーーー。すごいあーだこーだやってるけどさ、この試合、どうせ勝つんだよね?」などと時々思ってしまったりしてしまう。
もうこれは「ハイキュー!!」特有のことではなく学生スポーツ漫画の宿命なわけですが。こんな制約がある中飽きずに読ませて人気なんだからむしろスゴいな、とも思います。
残念なところ②?:ヒロインがいない?
ネットでこういう意見をちょいと見かけたので。
「ハイキュー!!」のバレー部には清水潔子(しみずきよこ)さんという清らかすぎる名前の超美人マネージャーがいます。
超かわいい!しかもメガネ!
これヒロインじゃないの?と思うけど潔子さんはクールビューティな高嶺の花なので、スラムダンクの春子さんみたいに、主人公が憧れて、バスケやる動機になったりその子のために頑張ったりする位置づけではありません。
でも、結論としては、女性キャラはこれくらいの脇役に出てくる程度でいいんじゃないか?と思います。
主人公が恋する相手としてのヒロインって意味では、(いちご100%みたいな恋愛がメインテーマのマンガならともかく)ジャンプ作品のほとんどはヒロインがいないように思います。
というのは、恋愛要素が入ってくると話が単純化できないから何だと思います。もしヒロインを登場させたとしても、存在感薄い感じにせざるを得ないんじゃないかと(スラムダンクの春子ちゃん的な感じで)。ジャンプだとね。そもそも、ジャンプの合言葉は「努力、友情、勝利」だしね。
マチ、かわいいよね。
だから、かわいい女の子を脇役で登場させるくらいがちょうどいいと思います。
そういう意味では、「ハイキュー!!」は正解。
他に残念なところは…??
いいところを3つ挙げたので、残念なところも3つくらい挙げたかったのですが、結局1つしか思いつきませんでした。残念。まあそれだけ良作ってことですよね。早く最新刊まで追いつこう。
ワンピースのゾロ、ナルトの我愛羅 ー 目の周り黒めのキャラが好きすぎる
10年桜がAKB史上最高の良曲である3つの理由
「10年桜」って??
10年桜、といって、わかる人はもう少ないのではないだろうか。「え、千本桜ならわかるけど?」って?いやそれももう古いか……
10年桜とは、2009年3月に発売された、AKB48のメジャー11曲目のシングルである。なんともう7年以上も前の歌だ。
なぜこのジャケットはみんなアイメイクが不自然に濃いのか。。
AKB48の楽曲で初めて売上10万枚を超えたそうだが、それでもせいぜい10万枚。オリコン週刊チャートでも最高3位、2009年オリコン年間シングルランキングでは54位と、その成績はあまりにも寂しい。
(ちなみに、同年の年間ランキングでは、言い訳Maybeが47位、涙サプライズが39位、RIVERが22位。でも、Perfumeのワンルームディスコ(59位)よりは売れてた。ワンルームディスコもいい曲なのにな~。)
しかし…だ。売上げが微妙でもそれでもなお10年桜は間違いなくAKB48の一番の名曲だと思う。以下その理由を挙げていこう。
理由①:JPOPの真骨頂ともいうべき神的メロディー展開
とにかくこの曲はメロディー展開がすごい。最初から最後まで転調の嵐。そのうえ転調という転調が全部効果的すぎて、井上ヨシマサ(作曲者)あなた天才。
1番 Aメロ("どこかで桜の花びらが"):ハ長調(C)…①
1番 Bメロ(”君と会えたことが”):イ短調(Am)
1番 サビ(”10年後にまた会おう”):ハ短調(Cm)
間奏:ハ短調(Cm)
2番 Aメロ("今まで出会った誰よりも"):ハ長調(C)
2番 Bメロ(”辛いことあっても”):イ短調(Am)
2番 サビ(”10年後にまた会おう”):ハ短調(Cm)
Cメロ("Cherry Blossoms!"):変ホ短調(E♭m)…②
サビ(”10年後にまた会おう”):ハ短調(Cm)
Aメロ("どこかで桜の花びらが"):変ニ長調(D♭)…③
アウトロ("10年後にまた会おう!"):嬰ハ短調(C♯m)
① アップテンポながら短調のサビ
ポップなAメロ→ちょっと落ち着いたBメロ→サビで盛り上がる、というスタンダードな流れなんだけど、盛り上がりのサビが短調なのでどこか物悲しい。
この曲のテーマは「卒業」。全体的には明るい調子なんだけど、卒業=別れのもの悲しさが短調によってよく出ています。
しかも、歌詞の内容が調とリンクしてるんだなあ、、、
<Aメロ:ハ長調>
どこかで桜の花びらが はらりと風に舞うように
誰にも羽ばたく時が来て 一人きりで歩き出すんだ
明るい将来のこと。
<Bメロ:イ短調>
君と会えたことが 過ぎた季節の意味
その笑顔が眩しかった
一緒に行けないけど そんなに泣かないで
僕は忘れない
過去の輝かしい思い出。それと対比すると、これからの別れがちょっと寂しい。
<サビ:ハ短調>
10年後に また会おう この場所で待ってるよ
今よりももっと輝いて・・・
卒業はプロセスさ 再会の誓い
すぐに燃え尽きる恋より ずっと愛しい君でいて
今よりももっと輝いてるはずの10年後にまた会おうという約束。それはすなわちこれから10年会えないということでもある。
② 鳥肌の立つCメロ
”Cheery Blossom~ なんど咲いても~ きょーうーという日を忘れはしない~~~!”
このCメロの圧倒的感と意外性。聴いた瞬間、「これはやられた!」ってなる。
とにかく聴いてくれ!まじで!
③ 大サビならぬ大Aメロという斬新さ
普通は、Aメロ→Bメロ→サビ→(2番で繰り返し)→Cメロ→サビ→大サビよね。ミスチルの終わりなき旅とかTomorrow Never Knowsとかがわかりやすい。
しかし、10年桜の場合、Cメロ→サビ、までは同じなんだけど、からの、大Aメロ。大Aメロとか、そんな手法あるの?ヨシマサのファンですもう。
理由②:メンバーが可愛すぎる
とにかく、PVを一回みてほしい。みんなマジで可愛いから……!
こじはる、小野恵令奈、 篠田麻里子、板野友美、前田敦子、大島優子、宮澤佐江、まゆゆetc...うわあああああみんなかわいいです。
理由③:PVが謎解き~都市伝説的ミステリー
10年桜のPVは、一見カラフルでかわいいPVなのですが、ちょっと怖い(?)裏設定があります。
(以下ネタバレなので読みたくない方は省略してください。)
PVの解釈にも諸説ありますが、もう相当語り尽くされた感があり、おそらくほぼ定説となっているのが、以下の解釈です。詳しい分析はいろんなブログで語られているので、それぞれ納得できる解釈を見つけてください。
高校のクラスメートだった前田敦子と大島優子が、卒業の10年後に再会するところからPVが始まる。2人は、卒業前の思い出を回想する。
回想シーンは、卒業パーティの準備シーンと、卒業旅行のシーンが入り乱れて流れる。
しかし、卒業旅行の途中でバスが転落事故に会い、クラスのほぼ全員が亡くなってしまったことが明らかになる。
大騒ぎのあとのこの静けさが皆が死を受け入れたことを表しているといわれています。
死を受け入れたあと、バス停もない草原に、メンバーが次々とバスを降りていきます。バスを降りる=この世に戻れなかった=亡くなった、と解釈されています。
また、旅行にいっしょに行けなかったたかみなも、卒業間際に何らかの理由で(おそらく病気で?)亡くなった(下の画像はたかみながバスを降りるシーン)。転落事故で唯一生き残ったのが前田敦子と大島優子だった。
ちなみに、最後のシーンの大島優子と前田敦子の会話については、前田敦子がこれから死にに行こうとしているとか、諸説ありますが、個人的には納得がいくものがまだ見つかっていません。
転落事故の瞬間は、2番のサビの直前「僕はがんばれる~Wow~」のところです。何度もPVを見すぎたせいで、この部分を聴くといつも、この車が脱線して、崖から落ちて、星が(血で)赤くなる(=事故を表現)シーンを思い出してしまうのですよねT_T
でもね、このPV、直接的には転落事故の悲しい物語になってしまっているけど、「卒業=死=生まれ変わって新たに出発する」というポジティブなメッセージの暗喩だと思うのです。だから、10年桜のPV怖いっていうのは、ちょっと違うかなと思います。
そのメッセージ性は、10年桜PVの監督・高橋栄樹のコメント(2009年12月の『Quick Japan』Vol.87)にも表れています。
『10年桜』のPVは、『桜の花びらたち2008』で感じた「卒業」や「桜」に一種の死生観が出てる気がする。入学とは誕生で、卒業とは死。もちろんその死は、次のステージでの「誕生」を意味する再生でもある。学校って、生と死のサイクルを擬似的に体験する場所なんじゃないか、っていうね。あのPVってどこか夢っぽいし、あの世っぽい。10年後の前田と大島が思い出してる、夢の中の学校やバス。だから学校も装飾過多でサイケデリックだし、スクールバスも「なんでこんなところで?」って思うような何も無い所で降りてもOKになる。大島の妊婦姿も誕生の象徴だし…
耳でも目でも頭でも楽しい10年桜、まじで今更ですが、JPOPの名曲中の名曲です。